人工水晶原石

水晶について
天然水晶は、振動子、発信機等の無線通信デバイスに使用されていたが、高精度な水晶が求められるようになり、
不純物の少ない人工の水晶が誕生した。
天然水晶
- ・不純物や欠陥が多い
- ・形状、大きさにバラつきがある
原料が採掘される鉱山では、色水晶も採取され、これらは装飾用として販売される。人工水晶製造用の天然水晶は、現地の作業員が透明度を見ながら厳選したものが輸送される。
人工水晶
- ・不純物や欠陥が少ない
- ・結晶方向が均一
- ・形状、大きさの制御が可能
人工水晶は圧電性、複屈折性、偏光性の特性を有する結晶で様々な電子、光学デバイスで使用される。
人工水晶の主なラインアップ
用途 | 種別 | アズグロウン最大サイズ | 種結晶 方位 | インクルージョン 密度 (JIS等級) | エッチャンネル 密度 (JIS等級) | α値 (JIS等級) | ||
種Xs (mm) | Z (mm) | 種Ys (mm) | ||||||
振動子 | Z | 80 | 55 | 230 | 1°00'~ 3°30' | Ⅰ | Ⅰ a | C |
Z | 104 | 55 | 260 | 1°00'~ 3°30' | Ⅰ | 1 | C | |
SAW | Z | 104 | 110 | 250~280 | 0° | Ⅱ | 1 | C |
光学 | Z | 104 | 30~35 | 250 | 0° | Ⅰ a | 2 | - |
Z | 70 | 30~45 | 180~200 | 0° | Ⅰ a | 1 | - | |
X | 35 | 90 | 250 | 0° | Ⅰ a | 2 | - |
JIS等級規格
インクルージョン 密度 | 等級 | Ⅰa | Ⅰb | Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ | - | - | ||
個/c㎥ | 100μm以上 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | - | - | ||
70~100μm | 0 | 1 | 2 | 4 | 6 | - | - | |||
30~70μm | 1 | 2 | 4 | 5 | 8 | - | - | |||
10~30μm | 2 | 3 | 6 | 9 | 12 | - | - | |||
エッチチャンネル 密度 | 等級 | 1aa | 1a | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||
本/cm2 | 2 | 5 | 10 | 30 | 100 | 300 | 600 | |||
α値 | 等級 | Aa | A | B | C | D | E | - | ||
α3585 | 0.015 | 0.024 | 0.050 | 0.068 | 0.100 | 0.140 | - |
世界最大圧力容器を用いた低コスト量産育成

一度に2,000~2,500kgの人工水晶を高歩留で生産でき、品質バラツキの少ない独自育成技術により、高品質結晶を低コストで製造することができる。
超高純度原料などを用いた低不純物育成

自社規格(純度と粒度)を満足した原料管理をはじめ、オートクレーブや各種育成部材の徹底された洗浄管理などにより、低不純物水晶の育成を行っている。
高品質種子を用いた低密度エッチチャンネル育成

独自の高品質種結晶の育成技術で、低密度エッチチャンネルの育成を行っている。また、種結晶は複製を繰り返すと転位が増加し、エッチチャンネル密度も増加するので、品質の向上のみならず品質保持管理も徹底している。
当社独自技術による高Q値,低密度インクルージョン育成

人工水晶の品質とコストは基本的にトレードオフの関係にある。当社はいかに高い品質レベルで低コスト化させるか、独自の技術を追求し、競争力向上に繋げている。
育成中の高圧状態を維持する圧力容器の熟練整備

グループ会社(日本製鋼所M&E)の圧力容器整備技術を受け継ぎ、当社で改良を重ね、高度な技能で人工水晶の育成を支えている。